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『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 22』
理不尽な孫の手先生書き下ろしこぼれ話
ご無沙汰しております。理不尽な孫の手です。
二十二巻でございます。
前巻の時に発表したのですが、アニメ化企画進行中となりました。これだけ巻数が進んでからアニメ化というのもなかなか珍しいことで、それもこれも読者の皆様のおかげでございます。本当にありがとうございます。
アニメ化自体は嬉しいのですが、仕事量が増えて小説の方を書く時間が取れなくなりつつあるのが悩みの種です。
さて、二十二巻ですが、来たるべき決戦に備えて戦力を集める話になっております。いわゆる溜め回というやつです。ちょっと地味ですね。
今巻では、WEB版でサクッと終わらせたエピソードである、王竜王国に行く話と、魔王アトーフェが話を聞いてくれない話を、大幅にボリュームアップしてお届けします、ぜひともお楽しみください。
さて、今日のこぼれ話としましては、魔王アトーフェラトーフェについて書いていこうかなと思います。
彼女は不死魔族と呼ばれる魔族です。不死魔族は太古の昔に魔族のトップ層だった種族で、今もなお魔族筆頭のような位置付けにあります。
特徴としては不死身であること。
寿命というものは存在せず、肉体が消滅しても時間が経てば復活します。
だからこそ、危機感というものがなく、自分の欲望に忠実で、ふわっと生きています。人間というものは、いずれ死ぬからこそ、一生懸命に、様々なことに注力しつつ生きているのです。死なないのなら、誰もがもうちょっと大雑把でしょう。
さて、不死魔族は大雑把……といっても、何も考えていないわけではありません。
長く生きてきたからこそ、様々な経験を経ており、時折思い出したかのように深いことを言う。
それが不死魔族という生き物です。
あの世界においても最強クラスの生物ですね。
魔王アトーフェは、めちゃくちゃ頭の悪い馬鹿で、基本的な部分は生まれた時から何も変わっちゃいないのですが、第二次人魔大戦の頃から生きている不死魔族なので、それはもう色んなことを経験し、彼女なりの哲学や悟りを得ています。
今でこそ単なる乱暴者ですが、時代によっては現在に輪をかけた悪逆の限りを尽くす魔王であったり、色々と悩んで考える時期があったり、何かを決意する瞬間があったりもした結果、今のような感じになっていったのです。
そして彼らは、その無限の寿命を持って、それを繰り返していく。
不死魔族に関しては、そういう『人生を、より長いスパンで、終わりなくやっている人がいたらどんな感じなんだろう』という意図で書いています。
それは同じく不死身の魔王であるバーディガーディーや、似たような種族であるキシリカも同様です。
彼らには膨大な設定が存在していたりもしますが、無職転生において、それを深く掘り下げて語られることはありません。
しかしながら、この世界には人族はもとより、そこらのエルフよりも長い年月を生きている人々がいて、ルーデウスは長い年月をかけて、そうした連中と対等に付き合えるところまできた、というのを感じていただければ嬉しく思います。
では、次巻もお楽しみください。
©理不尽な孫の手/KADOKAWA