手の中で弾ける宮中の香り。
「怖がらずあなただけの花を見つけて」と
清少納言が語りかけてくる。

――末次由紀さん(漫画家、『ちはやふる』作者)


しなやかに、したたかに。
平安を生きた女性から、平成を生きる女性へ贈られるエール。
筆致は同じ女性としか思えない。
冲方節、ここに極まれり。

——有川浩氏(作家)


華を愛して花開く。夢の日々を書き残す。これが冲方丁の描く、新たなる清少納言像だ

——細谷正充氏(文芸評論家)


枕草子にまつわる様々な謎を、冲方さんは小説の中で、解決していきます。
千年前に咲いては散った大輪の華の数々が、この物語によって、鮮やかに蘇りました。

——酒井順子氏(エッセイスト)




宮中でのおもしろおかしいことを勝気な女房が綴った随筆。学校で習ったそんなイメージが一転しました。
生意気な才女でもなく、ただ時代の波に流された弱い女でもない。政争に翻弄されようとも、仕えた主人が強く生きた証を千年後までも残した。そんな忠義の人「清少納言」を描き切った傑作。
冲方さんの手によって枕草子がまったく新しい物語に見えてきました。

——ときわ書房 IY船橋店 小峰麻衣子さん


いや冲方丁さん、参りました。冲方さんが清少納言を書くとは……前作、前々作と全く異なった、女性目線での物語の運びにもう脱帽です。
清少納言はいわゆる“ハンサムウーマン”だったんですネ。

——アバンティブックセンター 京都店 松岡佑実さん


本作の主人公、清少納言や中宮定子は女として生まれ落ちたその時から自分の心のままには生きられない運命を背負っている。しかし彼女たちはただ運命に翻弄されるだけの哀れな女では終わらない。強い信念で正面から運命を受け止め、格闘し、その信念に殉じようとする。
その姿はとても強く美しく、胸を打ちます。
全てが終わったあとには、切なさだけでなく心のどこかに温かさがいつまでも残る、見事な花が散った後のような余韻を感じます。

——ハイパーブックス茨木店 森口俊則さん


清少納言が愛し、守り続けた「華」中宮定子とその中宮に仕えながら内裏でみた「夢」。内裏という華やかだけれど政治とは切り離せない過酷な世界で、自分のゆいいつと思える「華」にめぐりあい、才能を開花させていった彼女のことがとても好きになった。
冲方さんは光圀といい、清少納言といい、知ってるようでじつは知らない歴史の人物を、イメージを覆しながらも鮮やかにわたしたちに教えてくれる。

——紀伊國屋書店横浜店 川俣めぐみさん


冲方丁の最高傑作!
愛とか、華とか、歌。そう、全てが浪漫。夢をみるかのように、引き込まれました。

有隣堂厚木店 佐伯敦子さん


今までの冲方ワールドとひと味もふた味も違う新しい冲方文学の誕生です。
女性にとっては心をくすぐりまくり、平安文学の扉を新たに開くことになる1冊になるはず。

——MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 中村優子さん


まさか清少納言を主人公にした作品でこんなにわくわくどきどきするとは思いもしませんでした。清少納言を通して見る宮中の様子にわくわくし、藤原氏の権力闘争の凄まじさに怯みます。
その中で泥の中に咲く蓮の花のように凛とした中宮定子の生き方の美しさに、息をのみます。

——明林堂書店ゆめタウン別府店 後藤良子さん


『枕草子』に関する本は、本当にたくさんありますが、この作品の明確な意図や、納得ができる位置づけのものはほとんどなかったと思います。
やっと清少納言の思いが届きましたね!!

——文教堂浜松町店 大浪由華子さん


教科書でしか知らない清少納言でしたが、この清少納言は気品があって凜としているのに、強い意志をもっている女性でした。
男性の地位が強いこの時代で清少納言視点に淡々とくりひろげられていく日々は、ドロドロとせずにサラリと読めました。
女として、一度は読んでおきたい物語です。

——ジュンク堂書店西宮店 水口真佐美


1年にもわたる地元紙への連載の結晶はかくも雅な華を咲かせた。
「枕」の裏側を読み解き読者に華麗な平安絵巻を見せてくれる。

——宮脇書店ヨークタウン野田店 熊坂敏光さん


清少納言といえば、枕草子、はるはあけぼの、中宮定子。と学校で習ったあれこれが頭に浮かびますが、その当の本人自身については意外と何も知らずに来ました。
千年もの間読まれ続けて来た、今でいうところのエッセイを書いた女性がいったいどんなヒトだったのか、とても興味深く読みました。
女性ながら漢学に秀で生真面目で神経質で愚痴っぽい、というそのイメージがこの一冊によってすこし変わりました。
主人である中宮定子のために自分の全てをささげる、その一途さが愛おしくて。
学校で習った枕草子に出てくるあれこれの出来事の裏情報も書かれていてとても楽しかったです。

——精文館書店中島新町店 久田かおりさん


これまで抱いていた清少納言のイメージがガラリと変わりました。
凜としているかと思えば恥ずかしがりやで気弱な部分があったり、面白いことが大好きだったり、現代女性と何一つ変わらなくて、“なんてかわいい女性なんだろう!”という印象でした。
彼女と一緒に、中宮様との華やかな日々を楽しんだり、苦しい日々を共に戦ったり…そんな気分で読ませて頂きました。
「清少納言」という人物の、新しいスタンダードだと思います。

——明林堂書店JR別府店 真田千歌子さん


1000年の時を越えて清少納言の真っ直ぐな想いを現代に蘇らせる冲方マジックにすっかり魅了されました。
このマジックにタネや仕掛けがあるとしたら清少納言に負けないくらいの冲方さんの平安の世界に生きた人々に対する愛ですね。

——くまざわ書店南千住店 阿久津武信様


光圀伝もそうでしたが、教科書の中でしか知り得なかった清少納言が、恋をする。泣く。笑う。「生きている!」
遠すぎて霞みがかった平安時代を眼前まで引き寄せられる。歴史上の人物の息遣いを感じつつ、勉強になる事この上なし。

——成田本店みなと高台店 櫻井美怜さん


喪失する哀しみよりも出会えた喜びを感じ大切にできる清少納言はポジティブな人間、そして新しい風を起こせる人間だと思います!!

——SHIBUYA TSUTAYA 内山はるかさん


平安時代も和歌もこれといって興味のない私ですが、宮中のハイレベルな会話とやりとりに思わず「大喜利か?!」とツッコミを入れてしまうほど入れ込んで読みました。
『いかに洒脱に返すか。争権さえも雅に変える 平安のエスプリ。』てな感じで。

——ブックパル文苑桂南店 北住晴弥さん


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清少納言が私の前に現れて、宮中での思い出を語り聞かせてくれている。そんな印象を持ちました。高校時代に古典や日本史の授業で習ってきたような平安時代の趣や歴史を体験し、実感した人、清少納言が側にいる。それくらい緊張感が伝わってきたのです。そして平安時代の人物の中でも、他の誰でもなく清少納言がいるのだと感じたのは、中宮定子の零落を語る部分です。私はこの部分が実際に歴史として知られているものよりも抑えて描かれているように感じました。そこには清少納言が中宮定子の栄華を守るという意図があったのではないかと感じています。

——ちふゆさん(10代女性)


普段あまり時代小説は読まないので、とても緊張していました。 今まで読んでいたものと比べて少しかためといいますか、時代小説ということもあり、序盤は少し戸惑いましたが、読めば読むほど作品に引き込まれていく感覚でした。 他の時代小説を読んだことがないのでわかりませんが、比較的読みやすい作品なのかと思います。 清少納言が語り部だったせいか、自分自身が清少納言になったかのような気分に陥り、私自身中宮様のことをとても愛しく感じながら、読み進めていました。 本当に、凄いと、ここまで感情移入のできた作品は初めてです。 文書を辿ればその様子が脳裏に自然に浮かんでくる、冲方先生の細かな表現の秀逸さを感じることができました。 凄い作品に出会ったと思います。

——弐仁さん(10代学生)


清少納言の頭の回転の良さ、定子の優しい人間性。 私はこの二人の求めあう関係がとても好きだ。 定子という人間の優しさや気遣いは何処から生まれたものなのだろう。 清少納言の華を見出し、咲かせ、愛でるだけでなく支えあう事までできる定子。 そして定子の番人であると忠誠を誓う清少納言。 彼女にとっての「はなとゆめ」は定子でいっぱいだろう。 作品全体を通して、忠誠心の美しさをひしひしと感じた小説だった。
自分の華とは何か、自分の夢とは何処かと自問をしてしまう。 そしてその答えを一生出せぬまま終えていく人間も沢山いるのだろう。 答えを問わない人だっているのだろう。 私は自分のはなとゆめに必死でいたい。 そして朝顔が枯れた後でも「ああ綺麗だった」笑いたいものだ。

——yuyuさん(20代女性)


高校1〜2年生の時に出会いたかった!なぜなら、古典やら日本史やらの基礎知識を一通り習い終えた時だから。しかも、その後も教科書の上で平安時代に出会ったはずだから。きっとそのたびに嬉しくなっただろう、と思うのです。彼女らの生きた証がここにも、そこにも、と。知識と結びついた時、一層輝きを増す物語なのではないかと思います。

——みのりさん(20代女性)


今まで読んできた歴史物とは違い、静かに流れていくような美しく儚い作品でした。 宮中の華やかさ、人間関係の難しさが、清少納言の語りという形でいい意味で淡々と書かれているような印象を受けました。 『枕草子』で実際に読んだことのあるエピソードや、聞いたことのある人物名も多く、歴史物なのに読みやすかったです。 『枕草子』を読んだときは、清少納言は「機転はきくけれど自尊心が強そうな女性」というマイナスイメージが強かったですが、この本を読んで改まりました。 清少納言の中宮定子への愛が伝わる、丁寧な描写でした。 静かな夜に一人で読みたくなる一冊でした。

——てけてけさん(20代女性)


源氏物語にはまり、一時期平安時代に詳しかった私にとっては懐かしいエピソードが多く、それだけでうれしく思いました。 百人一首に出てくる歌も多く、古典の授業を受けていてよかったなーと思います。 学生時代に田辺聖子氏の清少納言を題材とした小説を読んだことがありますが、その時の清少納言のイメージとこの本でのイメージが違っていて新鮮でした。番人として目覚めていき、そして枕を書いていく過程がとても自然で納得させられるものでした。

——さやさん(20代女性)


江戸を舞台にした時代小説は何冊か読んだことがあるものの、平安時代を舞台にしたものは初めてでした。あまりなじみのない世界観だったもののすっと本の中に入り込めたと思います。
この本の主人公は清少納言、彼女の書いた枕草子はエッセイとして有名です。それを意識したのか、清少納言の回想形式で進むこの本も清少納言の感情や浮かんだ考え、日常の様子を率直に、思ったままに書こうとしている、そういう意味ではエッセイと似たような印象も受けました。だから彼女の感情がよく伝わってきたように思います。特に中宮定子に対する憧れや尊敬ぷり、枕草子を書くに至る決意の描写が特によかったと思います。
歴史小説の面白いところは教科書では数行で片付けられた出来事が、小説として取り上げられると、遠くに感じる歴史上の人物や出来事が、実際にあったことなんだ、と身近に感じられることだと思います。この本もまさにその面白さに満ちていると思います。特に内裏での日常は現代の日常生活とちがってとても風流な「いとおかし」な世界観でした。話のところどころで出てくる歌がいい味を出しています。
政争の話などドロドロした話の個所もあるものの全体を通して清少納言の成長や日常を描いた爽やかで口当たりのいい雰囲気の作品だったと思います。

——紐メガネさん(20代男性)


知性あふれる女性が愛したものをやわらかに描写し尽せる筆力はさすがで、清少納言自身が目の前で語りかけてくれているように感じた。また、風流で機智に富んだ会話や華やかな宮廷の様子、古典で有名な数々の貴人との交流が鮮やかに描かれていたところも心が躍った。夜が明け、華やかで愛しい時間のすべてが過ぎた朝が印象に残っている。寂しくも空しくはなく、寒く苦しい季節なのにあたたかな思いが残されている。有名な一文で締められた最後は、やわらかな色がそっとページに映ったような気がした。

——有明さん(20代女性)


絢爛豪華な宮中の女性たちはみな、主や家族、そして自分のために戦い続けているようでした。ただ着飾って座っていればよいのではないのです。
あまりにも有名な才女、清少納言は大変遠い存在でしたけれど、華やかな内裏で、容姿や偉大な父へのコンプレックスを抱えおどおどする姿には親しみを覚えました。そして、そのような彼女が中宮定子の計らいと努力で自分だけの才能を開花させていく姿には本当に勇気づけられます。また、定子とその家族が衰退していく過程は、最初その素晴らしさが語られるだけに悲惨で、定子が家族を守ろうと懸命になる姿には胸が苦しくなりました。
しかし、どのような状況であっても、定子とその女房たちは、決して弱音を吐きません。彼女たちは主従の関係であると同時に戦友のようにみえます。辛い環境に追い込まれても、それを嘆くのではなく、面白いことをみつけて笑いに変える。 それは現代を生きる私も見習いたいものです。そういった姿勢が『枕』に反映されているのだと思うと、嘗て学校で習ったあの有名な古典を今一度手にとってみたくなりました。

——しのさん(20代女性)


古文の時間に読んだ枕草子の印象から、ずっと清少納言という人が苦手でした。しかし、この作品を読んでその印象は覆されました。清少納言が語り手となっており、とても読みやすかったです。枕草子に載っているエピソードもとても色鮮やかに語られ、こんなに面白かったのかと枕草子を引っ張り出して読み直してしまいました。清少納言を中心に内裏の華やかな部分と共に当時の熾烈な政権争いや派閥などが描かれており、彼女とともに女房になりきって読んでいたのでまるでその場にいるようで嬉しくなったり苦しくなったり共に華を見せてもらいました。登場人物一人一人がすごく生きていて、その感情も想いも痛いほど伝わってきました。このようにして「枕」はできたのかと納得しました。

——成海さん(20代女性)


清少納言の目線で語られていく平安王朝の物語。一瞬、『あれ、冲方さんて女性だったっけ??』と思う程女性目線の描写が私にとっては違和感無く、むしろ共感してしまう部分が大半でした。 歴史上の人物…という程度しか知らなかった清少納言こそ平安王朝の華やかさの中に生きる存在そのものと言うイメージでしたが宮中に出仕する事になってからの清少納言が自分の年齢や容姿に他の女房達に気後れしたり、壁にこっそり隠れていたり、夜にしか参上しないという場面を想像すると、とてもコミカルな感じで思わず『頑張れよ〜』と思ってしまいました。 清少納言と一緒に、貴族達と歌のやりとりをしたり、会話をしたり、ドキドキしながら読み終えることが出来ました。

——フォレさん(30代女性)


最後まで読み終えて、まず思ったのは、自分の知っている「清少納言」、そんな彼女のイメージとは、かけ離れた作品がそこにありました。 この作品を読み始めるにあたって、自分の頭の片隅にいる彼女は百人一首の歌人、そして、「枕草子」の作者という認識のみだったという事が、今となっては冒頭の彼女のように床に這いつくばって身を隠したくなる気分です。 作中、彼女がどんな生涯を生きてきたのか、その生い立ちがまるで日記を読み解くように進行していきます。 冒頭から差し込まれる数々の歌、そしてその歌に対しての清少納言自身の答えも描かれていて、歌のみでは、読み手の解釈で変わってしまうものもあり、ああやって描かれているからこそ、清少納言が伝えたかった内容をイメージしやすくなっていたのかと、感服しました。

——文月りんとさん(30代男性)


枕草子は学生時代古典の授業で聞きかじった程度でした。 今回「はなとゆめ」を読み、清少納言の女御としての日々、妻として、母として、女としての日々や思いを垣間見ることが出来た気がしました。 中宮定子の美しく凛とした姿や、一条帝との揺るぎなき愛を感じ、その裏では一家をしょって立たねばならぬ強い意志が、彼女を支えていたのだろうかと考えさせられました。 正直、「はなとゆめ」に描かれている清少納言は、女として嫌いなタイプです。鼻につくいやな女だと、私は思います。 しかし、何よりうらやましいと思ったのは、清少納言が中宮定子という比類なき素晴らしい主を得られたことだと。 心から守りたいと思える主に出会えたこともまた、清少納言にとって何ものにも代えがたい幸せだったのではと思えてなりません。 鼻につくこの清少納言が執筆したという「枕草子」を何十年振りかにきちんと読んでみようかと思うきっかけになりました。 栄華を極め、恋と歌で華やぐ平安京。でも、それだけではない、陰謀も渦巻く生きにくい時代だったのかもしれないなと。

——びびさん(30代女性)


読み終わった後、自分もこの時代を彼女らと共に過ごしたような、不思議な感覚に満たされました。 藤原道長による勢力争いに巻き込まれた中宮様と清少納言。彼女らは辛い経験をいくつも乗り越え、そしてその間に書かれた『枕草子』は、波乱に満ちた清少納言の人生そのものでした。 最初は自分のために、やがては誰かに読まれるために文章を綴るようになるその過程。 最後に編纂する場面では、楽しく愛しい日々だけをすくい取り、悲しみは残さないことを選ぶ。 自分の知らないところで人が読み、思わず笑いをこぼす、たわいない言葉たちのために。 書いた文章が人に読まれるために大切なことは何か。改めてこの作品から教わりました。

——特盛り抹茶パフェさん(40代女性)


平安時代の女性の視点から描くとは、それも現代の男性が?
読み進めるうちに、まるで私自身が宮中の御簾の中へと誘われるような、いつしか女房の一人として清少納言たちの会話を同じ部屋の片隅にいて、楽しんでいるような、不思議な感覚を覚えた。
現代調の言葉使いと、リズム、それがまるで不自然ではなく、私が平安朝の時代へと時をさかのぼったのではなく、清少納言たちがこの現代に時を飛び越えて来てくれたような親しみさえ感じられたのである。
和歌や漢詩の教養が重んじられた宮廷社会での生活こそが、日本文化の源ではないかと改めて考えさせられた作品である。

——花木凛さん(50代女性)


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しなやかに、したたかに。
平安を生きた女性から、平成を生きる女性へ贈られるエール。
筆致は同じ女性としか思えない。
冲方節、ここに極まれり。

——有川浩氏(作家)


華を愛して花開く。夢の日々を書き残す。これが冲方丁の描く、新たなる清少納言像だ

——細谷正充氏(文芸評論家)


枕草子にまつわる様々な謎を、冲方さんは小説の中で、解決していきます。
千年前に咲いては散った大輪の華の数々が、この物語によって、鮮やかに蘇りました。

——酒井順子氏(エッセイスト)


書店員さまからの応援メッセージ。

宮中でのおもしろおかしいことを勝気な女房が綴った随筆。学校で習ったそんなイメージが一転しました。
生意気な才女でもなく、ただ時代の波に流された弱い女でもない。政争に翻弄されようとも、仕えた主人が強く生きた証を千年後までも残した。そんな忠義の人「清少納言」を描き切った傑作。
冲方さんの手によって枕草子がまったく新しい物語に見えてきました。

——ときわ書房 IY船橋店 小峰麻衣子さん


いや冲方丁さん、参りました。冲方さんが清少納言を書くとは……前作、前々作と全く異なった、女性目線での物語の運びにもう脱帽です。
清少納言はいわゆる“ハンサムウーマン”だったんですネ。

——アバンティブックセンター 京都店 松岡佑実さん


本作の主人公、清少納言や中宮定子は女として生まれ落ちたその時から自分の心のままには生きられない運命を背負っている。しかし彼女たちはただ運命に翻弄されるだけの哀れな女では終わらない。強い信念で正面から運命を受け止め、格闘し、その信念に殉じようとする。
その姿はとても強く美しく、胸を打ちます。
全てが終わったあとには、切なさだけでなく心のどこかに温かさがいつまでも残る、見事な花が散った後のような余韻を感じます。

——ハイパーブックス茨木店 森口俊則さん


清少納言が愛し、守り続けた「華」中宮定子とその中宮に仕えながら内裏でみた「夢」。内裏という華やかだけれど政治とは切り離せない過酷な世界で、自分のゆいいつと思える「華」にめぐりあい、才能を開花させていった彼女のことがとても好きになった。
冲方さんは光圀といい、清少納言といい、知ってるようでじつは知らない歴史の人物を、イメージを覆しながらも鮮やかにわたしたちに教えてくれる。

——紀伊國屋書店横浜店 川俣めぐみさん


冲方丁の最高傑作!
愛とか、華とか、歌。そう、全てが浪漫。夢をみるかのように、引き込まれました。

有隣堂厚木店 佐伯敦子さん


今までの冲方ワールドとひと味もふた味も違う新しい冲方文学の誕生です。
女性にとっては心をくすぐりまくり、平安文学の扉を新たに開くことになる1冊になるはず。

——MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 中村優子さん


まさか清少納言を主人公にした作品でこんなにわくわくどきどきするとは思いもしませんでした。
清少納言を通して見る宮中の様子にわくわくし、藤原氏の権力闘争の凄まじさに怯みます。
その中で泥の中に咲く蓮の花のように凛とした中宮定子の生き方の美しさに、息をのみます。

——明林堂書店ゆめタウン別府店 後藤良子さん


『枕草子』に関する本は、本当にたくさんありますが、この作品の明確な意図や、納得ができる位置づけのものはほとんどなかったと思います。
やっと清少納言の思いが届きましたね!!

——文教堂浜松町店 大浪由華子さん


教科書でしか知らない清少納言でしたが、この清少納言は気品があって凜としているのに、強い意志をもっている女性でした。
男性の地位が強いこの時代で清少納言視点に淡々とくりひろげられていく日々は、ドロドロとせずにサラリと読めました。
女として、一度は読んでおきたい物語です。

——ジュンク堂書店西宮店 水口真佐美


1年にもわたる地元紙への連載の結晶はかくも雅な華を咲かせた。
「枕」の裏側を読み解き読者に華麗な平安絵巻を見せてくれる。

——宮脇書店ヨークタウン野田店 熊坂敏光さん


清少納言といえば、枕草子、はるはあけぼの、中宮定子。と学校で習ったあれこれが頭に浮かびますが、その当の本人自身については意外と何も知らずに来ました。
千年もの間読まれ続けて来た、今でいうところのエッセイを書いた女性がいったいどんなヒトだったのか、とても興味深く読みました。
女性ながら漢学に秀で生真面目で神経質で愚痴っぽい、というそのイメージがこの一冊によってすこし変わりました。
主人である中宮定子のために自分の全てをささげる、その一途さが愛おしくて。
学校で習った枕草子に出てくるあれこれの出来事の裏情報も書かれていてとても楽しかったです。

——精文館書店中島新町店 久田かおりさん


これまで抱いていた清少納言のイメージがガラリと変わりました。
凜としているかと思えば恥ずかしがりやで気弱な部分があったり、面白いことが大好きだったり、現代女性と何一つ変わらなくて、“なんてかわいい女性なんだろう!”という印象でした。
彼女と一緒に、中宮様との華やかな日々を楽しんだり、苦しい日々を共に戦ったり…そんな気分で読ませて頂きました。
「清少納言」という人物の、新しいスタンダードだと思います。

——明林堂書店JR別府店 真田千歌子さん


1000年の時を越えて清少納言の真っ直ぐな想いを現代に蘇らせる冲方マジックにすっかり魅了されました。
このマジックにタネや仕掛けがあるとしたら清少納言に負けないくらいの冲方さんの平安の世界に生きた人々に対する愛ですね。

——くまざわ書店南千住店 阿久津武信様


光圀伝もそうでしたが、教科書の中でしか知り得なかった清少納言が、恋をする。泣く。笑う。「生きている!」
遠すぎて霞みがかった平安時代を眼前まで引き寄せられる。歴史上の人物の息遣いを感じつつ、勉強になる事この上なし。

——成田本店みなと高台店 櫻井美怜さん


喪失する哀しみよりも出会えた喜びを感じ大切にできる清少納言はポジティブな人間、そして新しい風を起こせる人間だと思います!!

——SHIBUYA TSUTAYA 内山はるかさん


平安時代も和歌もこれといって興味のない私ですが、宮中のハイレベルな会話とやりとりに思わず「大喜利か?!」とツッコミを入れてしまうほど入れ込んで読みました。
『いかに洒脱に返すか。争権さえも雅に変える 平安のエスプリ。』てな感じで。

——ブックパル文苑桂南店 北住晴弥さん




清少納言が私の前に現れて、宮中での思い出を語り聞かせてくれている。そんな印象を持ちました。高校時代に古典や日本史の授業で習ってきたような平安時代の趣や歴史を体験し、実感した人、清少納言が側にいる。それくらい緊張感が伝わってきたのです。そして平安時代の人物の中でも、他の誰でもなく清少納言がいるのだと感じたのは、中宮定子の零落を語る部分です。私はこの部分が実際に歴史として知られているものよりも抑えて描かれているように感じました。そこには清少納言が中宮定子の栄華を守るという意図があったのではないかと感じています。

——ちふゆさん(10代女性)


普段あまり時代小説は読まないので、とても緊張していました。 今まで読んでいたものと比べて少しかためといいますか、時代小説ということもあり、序盤は少し戸惑いましたが、読めば読むほど作品に引き込まれていく感覚でした。 他の時代小説を読んだことがないのでわかりませんが、比較的読みやすい作品なのかと思います。 清少納言が語り部だったせいか、自分自身が清少納言になったかのような気分に陥り、私自身中宮様のことをとても愛しく感じながら、読み進めていました。 本当に、凄いと、ここまで感情移入のできた作品は初めてです。 文書を辿ればその様子が脳裏に自然に浮かんでくる、冲方先生の細かな表現の秀逸さを感じることができました。 凄い作品に出会ったと思います。

——弐仁さん(10代学生)


清少納言の頭の回転の良さ、定子の優しい人間性。 私はこの二人の求めあう関係がとても好きだ。 定子という人間の優しさや気遣いは何処から生まれたものなのだろう。 清少納言の華を見出し、咲かせ、愛でるだけでなく支えあう事までできる定子。 そして定子の番人であると忠誠を誓う清少納言。 彼女にとっての「はなとゆめ」は定子でいっぱいだろう。 作品全体を通して、忠誠心の美しさをひしひしと感じた小説だった。
自分の華とは何か、自分の夢とは何処かと自問をしてしまう。 そしてその答えを一生出せぬまま終えていく人間も沢山いるのだろう。 答えを問わない人だっているのだろう。 私は自分のはなとゆめに必死でいたい。 そして朝顔が枯れた後でも「ああ綺麗だった」笑いたいものだ。

——yuyuさん(20代女性)


高校1〜2年生の時に出会いたかった!なぜなら、古典やら日本史やらの基礎知識を一通り習い終えた時だから。しかも、その後も教科書の上で平安時代に出会ったはずだから。きっとそのたびに嬉しくなっただろう、と思うのです。彼女らの生きた証がここにも、そこにも、と。知識と結びついた時、一層輝きを増す物語なのではないかと思います。

——みのりさん(20代女性)


今まで読んできた歴史物とは違い、静かに流れていくような美しく儚い作品でした。 宮中の華やかさ、人間関係の難しさが、清少納言の語りという形でいい意味で淡々と書かれているような印象を受けました。 『枕草子』で実際に読んだことのあるエピソードや、聞いたことのある人物名も多く、歴史物なのに読みやすかったです。 『枕草子』を読んだときは、清少納言は「機転はきくけれど自尊心が強そうな女性」というマイナスイメージが強かったですが、この本を読んで改まりました。 清少納言の中宮定子への愛が伝わる、丁寧な描写でした。 静かな夜に一人で読みたくなる一冊でした。

——てけてけさん(20代女性)


源氏物語にはまり、一時期平安時代に詳しかった私にとっては懐かしいエピソードが多く、それだけでうれしく思いました。 百人一首に出てくる歌も多く、古典の授業を受けていてよかったなーと思います。 学生時代に田辺聖子氏の清少納言を題材とした小説を読んだことがありますが、その時の清少納言のイメージとこの本でのイメージが違っていて新鮮でした。番人として目覚めていき、そして枕を書いていく過程がとても自然で納得させられるものでした。

——さやさん(20代女性)


江戸を舞台にした時代小説は何冊か読んだことがあるものの、平安時代を舞台にしたものは初めてでした。あまりなじみのない世界観だったもののすっと本の中に入り込めたと思います。
この本の主人公は清少納言、彼女の書いた枕草子はエッセイとして有名です。それを意識したのか、清少納言の回想形式で進むこの本も清少納言の感情や浮かんだ考え、日常の様子を率直に、思ったままに書こうとしている、そういう意味ではエッセイと似たような印象も受けました。だから彼女の感情がよく伝わってきたように思います。特に中宮定子に対する憧れや尊敬ぷり、枕草子を書くに至る決意の描写が特によかったと思います。
歴史小説の面白いところは教科書では数行で片付けられた出来事が、小説として取り上げられると、遠くに感じる歴史上の人物や出来事が、実際にあったことなんだ、と身近に感じられることだと思います。この本もまさにその面白さに満ちていると思います。特に内裏での日常は現代の日常生活とちがってとても風流な「いとおかし」な世界観でした。話のところどころで出てくる歌がいい味を出しています。
政争の話などドロドロした話の個所もあるものの全体を通して清少納言の成長や日常を描いた爽やかで口当たりのいい雰囲気の作品だったと思います。

——紐メガネさん(20代男性)


知性あふれる女性が愛したものをやわらかに描写し尽せる筆力はさすがで、清少納言自身が目の前で語りかけてくれているように感じた。また、風流で機智に富んだ会話や華やかな宮廷の様子、古典で有名な数々の貴人との交流が鮮やかに描かれていたところも心が躍った。夜が明け、華やかで愛しい時間のすべてが過ぎた朝が印象に残っている。寂しくも空しくはなく、寒く苦しい季節なのにあたたかな思いが残されている。有名な一文で締められた最後は、やわらかな色がそっとページに映ったような気がした。

——有明さん(20代女性)


絢爛豪華な宮中の女性たちはみな、主や家族、そして自分のために戦い続けているようでした。ただ着飾って座っていればよいのではないのです。
あまりにも有名な才女、清少納言は大変遠い存在でしたけれど、華やかな内裏で、容姿や偉大な父へのコンプレックスを抱えおどおどする姿には親しみを覚えました。そして、そのような彼女が中宮定子の計らいと努力で自分だけの才能を開花させていく姿には本当に勇気づけられます。また、定子とその家族が衰退していく過程は、最初その素晴らしさが語られるだけに悲惨で、定子が家族を守ろうと懸命になる姿には胸が苦しくなりました。
しかし、どのような状況であっても、定子とその女房たちは、決して弱音を吐きません。彼女たちは主従の関係であると同時に戦友のようにみえます。辛い環境に追い込まれても、それを嘆くのではなく、面白いことをみつけて笑いに変える。 それは現代を生きる私も見習いたいものです。そういった姿勢が『枕』に反映されているのだと思うと、嘗て学校で習ったあの有名な古典を今一度手にとってみたくなりました。

——しのさん(20代女性)


古文の時間に読んだ枕草子の印象から、ずっと清少納言という人が苦手でした。しかし、この作品を読んでその印象は覆されました。清少納言が語り手となっており、とても読みやすかったです。枕草子に載っているエピソードもとても色鮮やかに語られ、こんなに面白かったのかと枕草子を引っ張り出して読み直してしまいました。清少納言を中心に内裏の華やかな部分と共に当時の熾烈な政権争いや派閥などが描かれており、彼女とともに女房になりきって読んでいたのでまるでその場にいるようで嬉しくなったり苦しくなったり共に華を見せてもらいました。登場人物一人一人がすごく生きていて、その感情も想いも痛いほど伝わってきました。このようにして「枕」はできたのかと納得しました。

——成海さん(20代女性)


清少納言の目線で語られていく平安王朝の物語。一瞬、『あれ、冲方さんて女性だったっけ??』と思う程女性目線の描写が私にとっては違和感無く、むしろ共感してしまう部分が大半でした。 歴史上の人物…という程度しか知らなかった清少納言こそ平安王朝の華やかさの中に生きる存在そのものと言うイメージでしたが宮中に出仕する事になってからの清少納言が自分の年齢や容姿に他の女房達に気後れしたり、壁にこっそり隠れていたり、夜にしか参上しないという場面を想像すると、とてもコミカルな感じで思わず『頑張れよ〜』と思ってしまいました。 清少納言と一緒に、貴族達と歌のやりとりをしたり、会話をしたり、ドキドキしながら読み終えることが出来ました。

——フォレさん(30代女性)


最後まで読み終えて、まず思ったのは、自分の知っている「清少納言」、そんな彼女のイメージとは、かけ離れた作品がそこにありました。 この作品を読み始めるにあたって、自分の頭の片隅にいる彼女は百人一首の歌人、そして、「枕草子」の作者という認識のみだったという事が、今となっては冒頭の彼女のように床に這いつくばって身を隠したくなる気分です。 作中、彼女がどんな生涯を生きてきたのか、その生い立ちがまるで日記を読み解くように進行していきます。 冒頭から差し込まれる数々の歌、そしてその歌に対しての清少納言自身の答えも描かれていて、歌のみでは、読み手の解釈で変わってしまうものもあり、ああやって描かれているからこそ、清少納言が伝えたかった内容をイメージしやすくなっていたのかと、感服しました。

——文月りんとさん(30代男性)


枕草子は学生時代古典の授業で聞きかじった程度でした。 今回「はなとゆめ」を読み、清少納言の女御としての日々、妻として、母として、女としての日々や思いを垣間見ることが出来た気がしました。 中宮定子の美しく凛とした姿や、一条帝との揺るぎなき愛を感じ、その裏では一家をしょって立たねばならぬ強い意志が、彼女を支えていたのだろうかと考えさせられました。 正直、「はなとゆめ」に描かれている清少納言は、女として嫌いなタイプです。鼻につくいやな女だと、私は思います。 しかし、何よりうらやましいと思ったのは、清少納言が中宮定子という比類なき素晴らしい主を得られたことだと。 心から守りたいと思える主に出会えたこともまた、清少納言にとって何ものにも代えがたい幸せだったのではと思えてなりません。 鼻につくこの清少納言が執筆したという「枕草子」を何十年振りかにきちんと読んでみようかと思うきっかけになりました。 栄華を極め、恋と歌で華やぐ平安京。でも、それだけではない、陰謀も渦巻く生きにくい時代だったのかもしれないなと。

——びびさん(30代女性)


読み終わった後、自分もこの時代を彼女らと共に過ごしたような、不思議な感覚に満たされました。 藤原道長による勢力争いに巻き込まれた中宮様と清少納言。彼女らは辛い経験をいくつも乗り越え、そしてその間に書かれた『枕草子』は、波乱に満ちた清少納言の人生そのものでした。 最初は自分のために、やがては誰かに読まれるために文章を綴るようになるその過程。 最後に編纂する場面では、楽しく愛しい日々だけをすくい取り、悲しみは残さないことを選ぶ。 自分の知らないところで人が読み、思わず笑いをこぼす、たわいない言葉たちのために。 書いた文章が人に読まれるために大切なことは何か。改めてこの作品から教わりました。

——特盛り抹茶パフェさん(40代女性)


平安時代の女性の視点から描くとは、それも現代の男性が?
読み進めるうちに、まるで私自身が宮中の御簾の中へと誘われるような、いつしか女房の一人として清少納言たちの会話を同じ部屋の片隅にいて、楽しんでいるような、不思議な感覚を覚えた。
現代調の言葉使いと、リズム、それがまるで不自然ではなく、私が平安朝の時代へと時をさかのぼったのではなく、清少納言たちがこの現代に時を飛び越えて来てくれたような親しみさえ感じられたのである。
和歌や漢詩の教養が重んじられた宮廷社会での生活こそが、日本文化の源ではないかと改めて考えさせられた作品である。

——花木凛さん(50代女性)








「本の旅人 2013年12月号」



待望の文庫化!







電子ビジュアル版は新聞連載時のカラー挿画(遠田志帆/画)全198点を収録!