ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 8 -「よしっ、終わりっ」端まで雑巾がけを終えた昌浩がうーんと大きく伸びをする。「目ざせ、まず勾陣から一勝!とどめをさせるくらいまで!」とどめを刺す云々は、人外のものに対する際、それくらい腹を括って相対しろという実戦の話だ。うんぬんくく目標を声に出して宣言する昌浩に、勾陣はひとつ瞬きをする。怒りで軸がぶれていた成親は、感情が鎮まったことで普段の無駄のない動きができるようになり、勾陣を見事に組み伏せしずた。昌浩はまだ動きに無駄がある。気負いが先立って、それが隙になるのだ。「......まあ、心頭滅却すれば、おいおいに」すると昌浩は眉間に深いしわを作った。「ええー?それってようするに、勝ちたいと思ってたらだめってことじゃん...」勾陣は目をすがめて笑う。「そういうことだ」「えええええ......」