ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 5 -無意識にとどめを刺そうとしたところで六合に止められたのだった。ちなみに昌浩が見たのは終盤からで、勾陣にこてんこてんにやられまくっているところは見ていない。紅蓮がしみじみ述懐しながら口を開いた。じゆつかい「成親にも成親なりの苦労があってな」「苦労?」訝る昌浩の頭を紅蓮はぽんぽんと叩く。いぶか「生きているとままならないことがある。ま、そういう話だ」「はぁ...?」要領を得ない紅蓮の物言いに昌浩は不満の声をもらす。紅蓮は肩をすくめて、それ以上何も語らない。勾陣が柱の時計を一瞥した。いちべつ「昌浩、急いで掃除をしないと朝御飯の時間がなくなるぞ」「え、あっ!」昌浩は慌てて床の雑巾がけに取りかかった。稽古後の掃除をせずに朝食をとるという選択肢は安倍家に存在しないのだ。「じゃ、朝飯用意してるからな」