ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 33 -アルメリアは吐き捨てた。ハンナの変装を見抜いていたのなら、最初から捕らえればいいのだ。それを悠長に泳がせておみぬいて、合格?意味が分からない。それに目的が何であれ、五年前の事件を知った上で自分を雇うだなんて、どうかしている。「信じる信じないはどうでもいいけどな。とにかく、お前らにはやってもらうことがある」・・・「任務だか何だか知らないけど、あんたに利用されるくらいなら死んだほうがましよ」「そんなこと言っていいのかな?」イーディスは目を細めると、薄く笑った。うす「お前が死んだら、大事な弟はどうなる」全身から血の気が引いた。「お前らがペアで動いてることは分かってるんだよ」心臓が縮み上がる。わずかに残っていた強がりと意地は消え、心が恐怖で埋め尽くされていく。「残念だが、俺にはったりは通用しないぞ。商人は情報が命だ、取引する品については調べ尽くして当然」アルメリアは最後の悪あがきを試みた。「弟なんていない。この盗みは、私一人でやったことよ」