ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 20 -モーガンは困ったように眉を寄せるだけだ。まゆ「騎士さまにならなくても、勇気と優しさがあればみんなを助けることはできるよ」やさ「でも」そのとき、ジュリアスが言葉を挟む。はさ「何度も言わせるな。君は騎士になれないんだよ」強い口調に、リシュアの瞳が潤む。こんなに怒った彼を見たことがなかった。せっかく仲良くなれたと思っていたのに。うる(──ちょっと怖い)こわ視線をそらすように下を向くと、リシュアの両肩にモーガンの手が添えられる。そ「ジュリアスはお前を心配しているだけだ。騎士はときとして命のやり取りをする。そんな危ない世界に巻きこみたくないからね」黙って耳を傾けていたリシュアは、スカートの裾を握りしめた。きっと二人も危ない目にあったことがあるから、そう言だまにぎうのだろう。なおさら決意が固まる。「ジュリアスや、おじいさまを守るために騎士さまになることもいけないの?」