ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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概要

『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 2 -「心頭滅却すれば」安倍昌浩の朝は早い。あべまさひろ土日とテスト期間と仕事の翌日以外は、ほぼ毎日早起きをして、早朝の稽古をすることになっている。けいこ十二神将勾陣を相手にした早朝稽古が終わった。じゆうにしんしようこうちん「ありがとうございました。ううう......」昌浩は、正座して礼をしたままうめいた。今日も今日とて容赦なく転がされ吹っ飛ばされ取り押さえられ潰された。ようしやつぶ腕を取られてひょいっとひねられるだけで、痛いのなんの。とりわけ痛みを強く感じる、いわゆるつぼがあるのだが、そこを狙って輪をかけて痛くなるように掴まれて、あまりの痛さに声も出ないこと数知れず。痛みのあまりうぎゃああぁっと叫ねらさけぶことも数知れず。転がされたり飛ばされたり返されたりも、ただそうされるだけでなく、勾陣の舞っているようになめらかな必要最小限のま動きに、なす術もなくいいように翻弄されるのだ。すべほんろう