ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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概要

『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 16 -いつもならすらすらと答えをくれるモーガンの表情に、迷いが見えた。だが、すぐにその違和感は消え、彼は柔和な笑みにゆうわを浮かべる。「光盾の騎士団にはね、幻の十三人目がいると言われているんだ」ナイツオブシヤイン「十三番目の騎士さま......?」リシュアは小さな手でぱらぱらとページをめくり、挿絵だけを目で追っていく。すると、一人の騎士のマントだけが黒く塗ぬられていた。その近くには彼の名前らしき文字もある。「ほんとうだ。剣影の騎士?」シヤドー・ナイト「そう正解だ。彼だけ影のように真っ黒だろう?だから剣影の騎士と呼ばれているんだ」シヤドー・ナイト黒いマントに、リシュアは引っかかりを覚えた。(わたしは、この騎士さまを知っている?)脳裏に蘇るのは、灰色の視界と燃える赤。のうりリシュア自身もその戦争に巻きこまれ、母親と避難しているときに敵と出遭った。咄嗟に母親に逃げてと背中を押され、ひなんであとつさ一人で駆け出したが、運悪く他の敵と出くわしてしまった。敵が剣を振りあげて、あまりの恐怖心に逃げることもできず、立ち尽くしたとき。きようふ