ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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概要

『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 15 -リシュアは本に向き直り、人差し指で先ほどの文章をなぞる。「どんなお話なの?」「そうだなあ。民のために剣を振るった、光盾の騎士団と呼ばれる十二人の騎士さまの活躍が書かれているんだ」ナイツオブシヤインかつやく「わたしその騎士さまを知っているよ!悪い人をやっつける正義の味方だよね?」「リシュアは物知りだね」褒められたことが嬉しくて、リシュアは足をぶらぶらと揺らした。うれ光盾の騎士団は、最近の戦争で大活躍した騎士団の名前だった。みな全身を覆う甲冑と白いマントを身に着けていたため、ナイツオブシヤインおお誰もその正体を知らない。唯一彼らの真の姿を知っているのは、いまの国王陛下だけと言われていた。ゆいいつたまたま目に入った本が、正義の味方のことが書かれた本だったとは。こぼれそうなほど大きなエメラルド色の瞳で、リシュアは挿絵の剣を眺めていく。(あれ......?ひとつだけ仲間はずれの剣がある)一番左の剣を指さし、モーガンのほうを見あげる。「ねえ、おじいさま。どうしてこの剣だけ黒いの?」「それは......」