ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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概要

『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 14 -彼とは一年以上前から一緒に暮らしているが、相変わらず表情が硬い。いつか、いろんなお顔を見ることができればいいかたな、とリシュアは思っていた。「任務についての報告書は届いていたかな?」「なかったよ」「わかった。ありがとう、手紙は机に置いてくれ」彼らの会話に一区切りがつくと、リシュアは声を弾ませる。「ジュリアスもいっしょにご本を読んで」にっこりと微笑みかけると、彼はしょうがないと言わんばかりにふっと肩の力を抜く。ほほえ「今日はなんの本?」「ええっと、これ!」「......ふうん『光と影の英雄譚』か。君には難しい文字がたくさん出てくるぞ?」「だから読んでほしいの!」ジュリアスはモーガンの隣に座り、膝上で?杖をつきながら本を覗きこむ。無愛想でちょっと意地悪なところもあるけれほおづえのぞぶあいそうど、なんだかんだで付き合ってくれる。