ブックタイトル『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

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概要

『少年陰陽師 現代編』 書き下ろしショート・ストーリー/第16回角川ビーンズ小説大賞『剣影に誓う未熟な革命 令嬢だって騎士になりたい!』『ローランシアの秘宝を継ぎし者 往け、世界はこの手の中に』

- 12 -序章「おじいさま!今日はあのご本を読んで」リシュアが指さしたのは、書斎の本棚に収まっていた『光と影の英雄譚』だ。祖父であるモーガンは感心したように呟く。しよさいほんだなえいゆうたん「ずいぶん高い位置にあるのに、よく背表紙が読めたな」「えへへ」八歳になると背はぐんぐんと伸び、目線が高くなる。だから一番上の棚から革の背表紙が見えたときには、胸が高鳴った。のかわ本棚にはわくわくするような物語がたくさんあり、リシュアはモーガンによる読み聞かせが大好きだった。キラキラとした視線で再度「読んで」と訴えかけると、彼は苦笑しながら棚に手を伸ばす。うつたくしよう「わかった。来なさいリシュア」それからモーガンはソファに腰をおろし、リシュアはその膝の上に座る。ひざ魅力的な題名だが、あまり読まれていないのか新品のようだ。いざ表紙をめくると、十三本の剣の挿絵と難しそうな文章みりよくさしえが目に入る。