ブックタイトル『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』

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『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』

- 6 -蒼太はゆっくりとふり返り、ぎこちなく笑みを作った。あかりの笑顔が、まぶしすぎる。「誰か知り合いでも?」「え!?あ、いや、そういうわけじゃ!!」「じゃあ......なにをしてたんですか?」彼女はかわいらしく首をかしげながら、蒼太を不思議そうに見上げてくる。「それは、えっと......」君を独り占めしたかったんだよ。(なんて、言えるわけない......)「ちょっと......寝ぼけてて......」赤くなった顔に手をやりながら、そう言ってごまかす。あかりはキョトンとした顔をしていたが、そのうちに肩を小さく揺らして笑いだした。そんな君も、やっぱり、『僕』だけが見ていたい、なんて。「やっぱり......ダメですか?」