ブックタイトル『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』
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『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』
- 3 -(ハッ!この人も!?)(見るな~っ!)そばの手すりを力いっぱい握りながら、蒼太は威嚇するようににらみつけた。ビクッとした他校の男子が、「なんだ、こいつ......」というように顔を強ばらせる。(あかりんに見とれていいのは、僕だけなんだ!)そう心の中で息巻いてみたのはいいが、冷静になって考えてみれば、あかりにとって蒼太はただの友達。それも、ようやく話ができるようになったのは、つい最近のことだ。(......なんて、そんなこと言う資格は、僕には全然ないんだけど......)それでも、あかりを気やすく見てほしくない。ただでさえ、学校内にはあかりに片想いしている男子が掃いて捨てるほどいるのだ。