ブックタイトル『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』

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概要

『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』

- 22 -り、変わらず頼りになる存在だった。会えば翔吾にぃの一挙一動にドキドキして、会えないときは早く会いたくてドキドキして、「あー私、翔吾にぃの事が好きなんだぁ」って気づいたら、毎日がすっごくキラキラしたのがわかった。翔吾にぃは、いつだって私のヒーローだった。だから、翔吾にぃが高校を卒業して、東京へ行ってしまったときは、人生が真っ暗になった気がした。「いつでも遊びにおいで」って言ってくれた翔吾にぃにはなかなか会いに行けなかったけど、誕生日にスマホを手に入れたら、一番に翔吾にぃに電話しようって決めていたのだ。『真希?驚いた。久しぶり』学校についた私は、この町にいた頃と変わらない翔吾にぃの優しい声を思い出しながら、始業前の教室でスマホと向かい合っていた。『良かったら、俺のインスタ、チェックしてみて。真希が好きそうなスイーツの店とかもあげてるから』教えてもらったアカウントを、手こずりながらも検索してみる。「あ!あった」