ブックタイトル『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』
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『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』
- 21 -私は立ち止まって、スマホをタップする。「先行くぞ」「了解ー」立ち去る航太に手を振って、私は鳴りはじめた呼び出し音に集中した。『......はい』スマホ越しに、ちょとかすれた、懐かしい翔吾にぃの声が。「翔吾にぃ!?真希だよ!」大好きな人の声が、聞こえた。翔吾にぃと航太の兄弟家族とは、以前暮らしていた同じアパートのおとなりさん同士だった。毎日学校が終わると、アパートに住む子ども同士で近くの公園で遊んでいて、その頃から、私は翔吾にぃにすっかりなついていた。頭がよくてスポーツ万能で、だれにでも優しかった翔吾にぃ。町に探検に出て迷子になったときも、土手で自転車を飛ばしすぎて転んで怪我したときも、助けに飛んできてくれたのは翔吾にぃだった。中学生になって両家とも引っ越ししても、同じ町内だったので翔吾にぃは私と航太の勉強を見てくれたり、部活や受験の相談に乗ってくれた