ブックタイトル『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』
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『告白予行練習 僕が名前を呼ぶ日』書き下ろしショート・ストーリー/【試し読み】『5分後にキミのひと言ではじまる恋』
- 16 -いつものように、45分間勉強をしたキミが立ち上がる。私もそれにつられるように、ポーチ型の筆箱にシャープペンシルを片づけはじめた。キミはいつものように私の横を通りすぎると思っていた。しかし、私の視界にキミの桜貝色の爪が現れて、私は顔をあげた。「いつになったら、隣に座んだ向井理緒」「え......」「チラチラ見てるなら、堂々と隣に座れよ、ばーか」私は自分でも真っ赤になったのがわかるほど顔が熱くなった。そんな私を見てキミが小さく笑う。「ヘタレだな。ほら、バス来るぞ」私は固まる。フリーズした機械のように動けないまま。